関係機関連携加算・事業所間連携加算について【令和6年度報酬改定】

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令和6年度報酬改定では、こどもと家族を包括的に支援するため、関係機関との連携や、複数事業所を利用している場合の事業所間の連携がより重視されています。

児童発達支援・放課後等デイサービスでは、保育所、学校、相談支援事業所、児童相談所、医療機関など、こどもに関わる機関との情報共有や連絡調整を行う場面があります。

こうした連携は、支援内容の一貫性を高めるうえで重要です。

一方で、加算を算定する場合は、単に連絡を取っただけではなく、誰と、何の目的で、どのような連携を行ったかを確認できるようにしておく必要があります。

この記事では、関係機関連携加算と事業所間連携加算について、事業所で確認しておきたいポイントを整理します。

関係機関連携加算とは

関係機関連携加算は、こどもが日常的に通っている保育所や学校、支援に関わる児童相談所、こども家庭センター、医療機関などと連携した場合に確認する加算です。

目的は、こどもの心身の状況や生活環境、支援上の配慮事項などを共有し、事業所だけで完結しない包括的な支援につなげることです。

連携先としては、次のような機関が考えられます。

  • 保育所
  • 幼稚園
  • 学校
  • 相談支援事業所
  • 児童相談所
  • こども家庭センター
  • 医療機関
  • 就学先の小学校
  • 就職先の企業等

連携先によって、確認する加算の区分や目的が異なります。まずは、どの機関との連携なのかを整理することが大切です。

保護者の同意を確認する

関係機関と情報共有を行う場合は、あらかじめ保護者の同意を得ておく必要があります。

こどもの心身の状況、生活環境、支援内容などは個人情報を含むため、事業所の判断だけで外部機関へ共有することはできません。

加算の算定以前に、保護者の同意を得たうえで連携しているかを確認しておくことが重要です。

同意の取得状況や、どの範囲の情報を共有するのかについても、記録や書類で確認できる状態にしておくと安心です。

会議や連絡調整の内容を記録する

関係機関連携加算では、会議の開催や参加、情報共有、連絡調整などが重要な確認ポイントになります。

会議については、オンラインの活用も可能とされています。

ただし、会議を行った場合や、日常的な連絡調整を行った場合は、要点を記録しておくことが大切です。

記録には、次のような内容を残しておくと確認しやすくなります。

  • 連携した日付
  • 連携先の機関名
  • 参加者
  • 共有した内容
  • 確認した支援上の配慮
  • 今後の対応や役割分担
  • 個別支援計画への反映が必要かどうか

特に、加算を算定する場合は、連携の事実だけでなく、支援にどうつながったのかがわかる記録にしておくと、後から確認しやすくなります。

関係機関連携加算の主な区分

関係機関連携加算では、連携の内容によって複数の区分があります。

主な整理としては、次のように考えるとわかりやすいです。

  • 保育所や学校等と、個別支援計画に関する会議を行う場合
  • 保育所や学校等と、こどもの状況や生活環境について情報共有する場合
  • 児童相談所、こども家庭センター、医療機関等と情報共有する場合
  • 就学先の小学校や就職先の企業等と連絡調整する場合

同じ「連携」でも、個別支援計画の作成・見直しに関わるものなのか、日常的な情報共有なのか、移行先との連絡調整なのかによって、確認する内容が変わります。

そのため、請求時には連携内容に合った区分で算定しているかを確認する必要があります。

同じ月に算定できない組み合わせに注意する

関係機関連携加算では、同じ月に算定できない組み合わせがあります。

こども家庭庁の資料では、関係機関連携加算の一部区分について、同一月の算定ができない扱いが示されています。

また、個別サポート加算(Ⅱ)を算定している場合には、同加算で求められる児童相談所等との情報連携について、関係機関連携加算として重ねて算定しない取扱いも示されています。

そのため、複数の加算が関係する場合は、同じ連携内容を重複して評価していないかを確認することが大切です。

多機能型事業所での算定にも注意する

多機能型事業所の場合、同じこどもについて、児童発達支援と放課後等デイサービスなど複数のサービスを利用していることがあります。

この場合、関係機関連携加算の算定は、各サービスを合わせて月1回までとされています。

そのため、多機能型事業所では、サービスごとに別々に確認するだけでなく、同じこどもについて月内に重複して算定していないかを確認しておく必要があります。

事業所間連携加算とは

事業所間連携加算は、セルフプランで複数の事業所を利用しているこどもについて、事業所間で情報共有や連携を行う場合に関係する加算です。

障害児相談支援を利用していない場合、複数の事業所がそれぞれ支援していても、全体の支援方針やこどもの状況が共有されにくいことがあります。

そこで、複数事業所を利用するこどもについて、コア連携事業所を中心に、事業所間で情報共有を行う仕組みが示されています。

コア連携事業所を確認する

セルフプランで複数事業所を利用する場合、市町村がコア連携事業所を定め、その事業所に取組を依頼することが基本とされています。

コア連携事業所は、こどもに関わる複数事業所の情報を整理し、必要な情報共有を行う中心的な役割を担います。

そのため、事業所間連携加算を確認する際は、まず市町村からコア連携事業所として依頼されているかを確認する必要があります。

事業所側だけの判断で「うちが中心になっている」と考えるのではなく、市町村の取扱いや依頼内容を確認しておくことが大切です。

複数事業所で支援内容を共有する

事業所間連携では、こどもが利用している複数の事業所の間で、支援内容やこどもの状況を共有します。

共有する内容としては、次のようなものが考えられます。

  • こどもの心身の状況
  • 生活環境や家庭での様子
  • 各事業所での支援内容
  • 支援上の配慮事項
  • こどもや保護者の意向
  • 今後の支援方針

それぞれの事業所がばらばらに支援するのではなく、こどもにとって一貫した支援につながるように情報を共有することが重要です。

個別支援計画への反映も確認する

関係機関連携加算や事業所間連携加算では、連携した内容を、必要に応じて個別支援計画日々の支援に反映していくことが大切です。

外部機関や他事業所との会議で確認した内容が、実際の支援に活かされていない場合、連携の意味が見えにくくなります。

たとえば、学校での困りごとを共有した場合は、事業所での支援内容や声かけ、環境調整に反映できるかを確認します。

医療機関から配慮事項を共有された場合は、活動内容や体調確認、緊急時対応などに反映する必要がある場合もあります。

連携後は、計画や記録に反映すべき内容があるかを確認しておくと、支援のつながりが見えやすくなります。

請求時に確認したいポイント

関係機関連携加算・事業所間連携加算を確認する際は、次の点を見ておくとよいでしょう。

  • 保護者の同意を得たうえで情報共有しているか
  • 連携先の機関名や参加者を記録しているか
  • 会議や連絡調整の要点を記録しているか
  • 連携内容に合った加算区分で算定しているか
  • 同一月に算定できない組み合わせに該当していないか
  • 他の加算と同じ連携内容を重複して評価していないか
  • 多機能型事業所の場合、同じこどもについて月内の算定回数を確認しているか
  • 事業所間連携加算では、市町村からコア連携事業所として依頼されているか
  • 連携内容を個別支援計画や日々の支援に反映しているか

連携の記録と支援への反映が重要

関係機関連携加算・事業所間連携加算では、連携した事実共有した内容支援への反映がつながっていることが重要です。

電話や会議をしたことだけで終わらせず、何を共有し、どのような支援につなげるのかを整理しておく必要があります。

特に、学校や保育所、医療機関、相談支援事業所など、複数の関係者が関わる場合は、情報の取り扱い役割分担も確認しておくと安心です。

請求時には、連携先連携内容記録算定区分他加算との関係を確認し、支援内容と請求内容にずれがないように整理しておきましょう。

確認ポイント

関係機関連携加算・事業所間連携加算では、単に連絡を取ったかどうかではなく、連携の目的と内容を確認することが大切です。

保護者の同意を得たうえで、連携先、参加者、共有内容、支援への反映を記録し、算定区分や他加算との関係にずれがないかを見直しておきましょう。

特に事業所間連携加算では、セルフプランで複数事業所を利用しているこどもについて、市町村からコア連携事業所として依頼されているかを確認することが重要です。

実際の算定や届出にあたっては、こども家庭庁の資料に加えて、関係する告示、通知、事務連絡、自治体からの案内も確認しておきましょう。

出典:こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援関係)の改定事項の概要」