個別支援計画の作成日にご注意 ─ 利用開始日との前後関係と減算の考え方

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利用開始月のうちに個別支援計画を作成していれば、原則として個別支援計画未作成減算の対象期間は生じません。減算を避けるために、作成日を実際より前の日や利用開始日前へ遡らせる必要はありません。

ただし、個別支援計画は日付だけあればよい書類ではありません。アセスメント、原案、担当者会議、保護者の同意、計画を保護者にお渡しする手続きを実際の順序で行うことが必要です。この記事では、計画作成の手順と、月単位で判断する減算の考え方を分けて説明します。

個別支援計画作成の基本的な順序

個別支援計画は、アセスメントから保護者への説明・同意、お渡しまでを順番に進め、その後に計画に基づく支援を開始するのが基本です。

  1. アセスメントを行う
  2. 個別支援計画の原案を作成する
  3. 個別支援会議(担当者会議)で原案への意見を求める
  4. 保護者へ計画を説明し、文書で同意を得る
  5. 完成した計画を保護者にお渡しする
  6. 計画に基づく支援を開始する

保護者の同意を得て、計画を保護者にお渡しする前に、完成した計画に基づく支援を開始することはできません。新規利用では、可能な限り利用開始前に一連の手続きを終えられるよう準備することが基本です。

一方、アセスメントや担当者会議、保護者への説明の日程によっては、記録上の計画作成日が利用開始日より後になること自体はあり得ます。作成日が後になったことと、何日分を減算するかは、同じ問題ではありません。

これは、計画が完成していなくても無条件に支援を開始してよいという意味ではありません。計画作成の手順上の確認と、個別支援計画未作成減算の算定期間は分けて整理しましょう。

減算は日単位ではなく月単位で考える

個別支援計画未作成減算は、利用開始日から作成日までの日数ではなく、月単位で適用期間を判断します。

国の留意事項通知では、個別支援計画が作成されていない場合だけでなく、計画作成に係る一連の業務が適切に行われていない場合についても、減算の対象となる期間を月単位で示しています。

減算対象となるのは、個別支援計画が作成されていない、または計画作成に係る一連の業務が適切に行われていない月から、その状態が解消された月の前月までです。

つまり、利用開始月と計画を作成した月が同じであれば、「作成した月の前月まで」に該当する月がありません。そのため、原則として減算の対象期間は生じません。

利用開始日と計画作成日減算の考え方
4月1日利用開始・4月20日計画作成4月中に作成しているため、減算なし
4月1日利用開始・5月10日計画作成4月分が減算対象

4月1日から4月20日までの日数分だけ減算する、という取扱いではありません。なお、この例は、児童発達支援管理責任者(児発管)の指揮の下で、同意や計画を保護者にお渡しする手続きを含む一連の業務が適切に行われたことを前提としています。

減算が始まった月から2か月目までは、基本報酬の70%(3割の減額)になります。減算が始まった月から連続して3か月目以降は、基本報酬の50%になります。

たとえば4月から減算が始まる場合、4月と5月は基本報酬の70%です。未作成等の状態が解消されず6月まで続くと、6月以降は基本報酬の50%になります。

日付を遡らせる前に手続きの順序を確認する

減算を避けるために作成日を前倒しするのではなく、実際に行った手続きと記録の日付を一致させることが重要です。

実際には保護者の同意を得ておらず、計画をお渡ししていない日まで作成日を遡らせると、その時点ですでに一連の手続きが完了していたように見えてしまいます。

  • 原案を作成した日
  • 個別支援会議(担当者会議)を行った日
  • 保護者の同意を得た日
  • 計画を保護者にお渡しした日
  • 計画に基づく支援を開始した日

これらの前後関係が崩れると、個別支援計画の作成に係る一連の業務をどのように行ったのか説明しにくくなります。日付を遡らせる前に、同意や保護者へのお渡しを含む手続きの順序を確認しましょう。

更新時の空白期間も月単位で確認する

新規利用時だけでなく、前の計画と新しい計画の間に空白期間が生じた場合も、未作成の状態がどの月に及んだかを確認します。

省令では、アセスメント、原案、担当者会議、説明・同意、計画を保護者にお渡しする手続きに関する規定を、計画の変更時にも準用しています。また、留意事項通知は、新規作成と更新を分けず、計画が作成されていない場合や一連の業務が適切に行われていない場合の適用期間を示しています。

そのため、更新時も月単位の枠組みで確認するのが基本です。ただし、前計画の終了日、新計画の作成日、実際の支援状況によって個別の判断が必要になる場合があります。空白期間が見つかった場合は、対象月と手続きの実施状況を整理し、指定権者の最新資料を確認してください。

運営指導前に日付を自己点検する

個別支援計画は運営指導(実地指導)で確認される重要な書類ですが、指導を待たずに事業所内で日付の前後関係を点検できます。

  • 利用開始日
  • アセスメント実施日
  • 原案作成日
  • 個別支援会議(担当者会議)の実施日
  • 保護者の同意日
  • 計画を保護者にお渡しした日
  • 計画の作成日
  • 計画の更新日

利用開始月内に一連の手続きが完了していれば、原則として未作成減算の対象期間は生じません。実際の日付を前倒しせず、作成手順と月単位の減算期間を分けて確認することが、正確な記録と現場の負担軽減につながります。

参考資料