延長支援加算の見直し【令和6年度報酬改定】

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令和6年度報酬改定では、児童発達支援・放課後等デイサービスの延長支援加算についても見直しが行われました。

延長支援加算は、通常の支援時間を超えて、預かりニーズに対応するために延長して支援を行う場合に確認する加算です。

ただし、単に利用時間が長かったから自動的に算定できるものではありません。

延長支援を算定する場合は、個別支援計画への位置付け延長支援時間の設定実際に行った延長支援の記録を確認しておくことが大切です。

延長支援加算とは

延長支援加算は、こどもや保護者の状況により、通常の支援時間を超えて支援を行う場合に算定を確認する加算です。

令和6年度報酬改定では、基本報酬に支援時間の区分が設けられたため、通常の支援時間延長支援の関係を整理しておく必要があります。

基本報酬では、児童発達支援・放課後等デイサービスの支援時間について、30分以上5時間以下の範囲で時間区分が設定されています。

そのうえで、5時間を超える支援については、預かりニーズに対応した延長支援として評価する考え方が示されています。

延長支援は個別支援計画への位置付けが必要

延長支援加算を算定する場合は、延長支援が必要であることを、あらかじめ個別支援計画に位置付けておく必要があります。

支援時間や延長支援の必要性が計画に整理されていないと、実際の利用時間や請求内容とのつながりが確認しにくくなります。

そのため、延長支援を行う場合は、次のような内容を確認しておくとよいでしょう。

  • 通常の支援時間
  • 延長支援が必要な理由
  • 延長支援を行う時間帯
  • 延長支援中の支援内容
  • こどもの状況や配慮事項
  • 保護者の預かりニーズ

延長支援は、単なる時間延長ではなく、こどもが安全に過ごすための支援として整理しておくことが大切です。

延長支援時間は1時間以上で設定する

延長支援時間は、原則として1時間以上で設定します。

支援の前後どちらにも延長支援を行う場合は、それぞれ1時間以上で設定する必要があります。

たとえば、支援開始前に延長支援を行い、支援終了後にも延長支援を行う場合は、前後それぞれについて延長支援時間を確認します。

このとき、計画上の延長支援時間と、実際に支援した時間が確認できるようにしておくと、請求時の確認がしやすくなります。

実際に要した延長支援時間を記録する

延長支援を行った場合は、実際に要した延長支援時間を記録します。

記録では、単に「延長あり」とするのではなく、開始時刻、終了時刻、延長支援を行った理由などを確認できるようにしておくと安心です。

記録に残しておきたい内容としては、次のようなものがあります。

  • 延長支援を行った日
  • 延長支援の開始時刻と終了時刻
  • 延長支援を行った理由
  • 延長支援中のこどもの様子
  • 対応した職員
  • 保護者への引き渡し時間

延長支援加算では、延長支援を行った事実と時間が記録で確認できることが重要です。

算定は実際の延長支援時間で確認する

延長支援加算は、実際に要した延長支援時間の区分で算定します。

ただし、あらかじめ定めた延長支援時間よりも長くなった場合は、あらかじめ定めた時間で算定する扱いが示されています。

つまり、予定より長く預かった場合でも、計画や事前に定めた時間を超えて自動的に上の区分で算定するわけではありません。

そのため、延長支援を行う場合は、予定していた延長時間実際に行った延長時間の両方を確認しておく必要があります。

利用者側の事情で1時間未満になった場合

延長支援時間は1時間以上で設定することが基本ですが、児童または保護者の都合により、実際の延長支援時間が1時間未満となる場合があります。

この場合は、1時間未満の区分で算定できる扱いが示されています。

ただし、この場合でも、30分以上の支援時間であることが必要です。

短時間になった理由が利用者側の事情によるものか、事業所側の事情によるものかによって確認が変わるため、理由を記録しておくことが大切です。

予定外の延長支援にも対応できる場合がある

延長支援は、あらかじめ計画的に行うことが基本です。

一方で、予定していた日以外に、緊急的な預かりニーズが生じる場合もあります。

こども家庭庁の資料では、計画的に延長支援を行う中で、予定していた日以外に緊急的な預かりニーズに対応するために延長支援を実施した場合にも、算定が可能とされています。

この場合は、緊急的に延長支援を行った理由延長支援時間を記録しておく必要があります。

ただし、急な延長支援が継続する場合は、速やかに個別支援計画の見直しを行うことが求められています。

延長支援が続く場合は計画を見直す

一時的な事情で延長支援を行う場合と、継続的に延長支援が必要になっている場合では、確認すべき内容が変わります。

急な延長支援が何度も続く場合、実態としては通常の支援計画や利用時間が変わっている可能性があります。

そのため、継続的に延長支援が必要な状態になっている場合は、個別支援計画の内容を見直し、支援時間延長支援の必要性を整理しておくことが大切です。

計画と実際の利用状況にずれがあるまま請求を続けると、後から確認が必要になる場合があります。

職員体制を確認する

延長支援を行う場合は、延長支援の時間帯に必要な職員体制が確保されているかも確認が必要です。

特に、医療的ケア児に延長支援を行う場合には、看護職員等の配置が必要になる場合があります。

延長支援時間帯は、通常のサービス提供時間とは職員体制が変わりやすい時間でもあります。

そのため、シフトや勤務表と照らし合わせて、延長支援時間帯に必要な支援体制があったかを確認しておくと安心です。

重症心身障害児等の場合の考え方

主として重症心身障害児を通わせる事業所や、共生型事業所等では、基本報酬に時間区分を設けていないため、延長支援加算の考え方が異なります。

この場合は、従前のとおり、事業所の営業時間の前後で支援が行われた場合に、その支援時間に応じた加算となります。

また、その時間帯の体制については、職員2名以上の配置が求められ、そのうち1名は人員基準により置くべき職員であることが必要とされています。

自事業所がどの報酬体系に該当するかによって確認内容が変わるため、時間区分の対象となる事業所かどうかも確認しておきましょう。

請求時に確認したいポイント

延長支援加算を確認する際は、次の点を見ておくとよいでしょう。

  • 個別支援計画に延長支援が位置付けられているか
  • 延長支援が必要な理由を確認できるか
  • 延長支援時間を1時間以上で設定しているか
  • 支援前後の両方で延長支援を行う場合、それぞれ1時間以上で設定しているか
  • 実際に要した延長支援時間を記録しているか
  • 予定より長くなった場合、あらかじめ定めた時間で算定しているか
  • 利用者側の事情で1時間未満になった場合、30分以上の支援時間があるか
  • 予定外の延長支援について、理由と時間を記録しているか
  • 急な延長支援が継続する場合、個別支援計画を見直しているか
  • 延長支援時間帯の職員体制を確認しているか
  • 医療的ケア児の場合、必要な職員配置を確認しているか
  • 重症心身障害児等の場合、自事業所の報酬体系に合った扱いになっているか

延長支援は計画・時間・記録の整合性が重要

延長支援加算では、計画、実際の延長支援時間、記録、請求内容がつながっていることが重要です。

延長支援は、保護者の預かりニーズに対応するための大切な支援ですが、請求上は時間や理由の確認が必要になります。

特に、予定外の延長や、1時間未満となったケース、継続的に延長支援が発生しているケースでは、記録個別支援計画の見直しを丁寧に確認しておく必要があります。

請求時には、延長支援の有無だけでなく、なぜ延長支援が必要だったのかどの時間帯にどのような支援を行ったのかを確認できる状態にしておくと、算定内容を整理しやすくなります。

確認ポイント

延長支援加算を確認するときは、まず個別支援計画への位置付け延長支援時間の設定を確認しましょう。

そのうえで、実際に行った延長支援の時間、理由、こどもの様子、職員体制を記録し、計画・時間・記録・請求内容にずれがないかを見直しておくことが大切です。

予定外の延長支援や、継続的な延長支援が発生している場合は、個別支援計画の見直しが必要になる場合があります。

実際の算定や届出にあたっては、こども家庭庁の資料に加えて、関係する告示、通知、事務連絡、自治体からの案内も確認しておきましょう。

出典:こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援関係)の改定事項の概要」